こんにちは、でぃです。
本日の記事は「学振の申請書についてのアドバイス」です。
DC2で面接免除で通った学振について、経験則ではありますが、申請時に気をつけたことをまとめます。
就活の際に出した研究概要は、学振申請書を少し変えただけなので、就活する人にも是非読んでもらえたらと思います。
1.学振申請書はいつから準備するべきか
学振の申請書締め切りは例年5月の中旬です。
個人の見解ですが、
・何を書くか決まっていて、その内容で文章を書いたことがある人→最低2ヶ月前(3月中旬ごろ)
・何を書くか決まっていて、申請書の類を書くのが初めての人→最低3ヶ月前(2月中旬ごろ)
・何を書くか決まっていないけど、申請書の類は書いたことがある人→最低3ヶ月前(2月中旬ごろ)
・何を書くか決まっていなくて、申請書の類も書いたことがない人→最低4ヶ月前(1月中旬ごろ)
には準備を始めた方が良いと思います。
というものの私の場合、書き始めたのは締め切り3週間前。
忘れもしない、あれは博士後期課程2年の4月も終わる頃でした。
教授が突然思い立ったように、
教授「でぃさんさぁ、学振出してくれない」
でぃ「(ん?!)え、い、今から書き始めるんですか?締め切り確か来月半ばでしたよね…?」
教授「まあいいじゃん、書けるでしょ」
『全然よくないじゃんだし、今まで頼んでも書かせてくれなかったよね~?!!!』
と憤慨しながらも、ゴールデンウィークと土日返上でゴリゴリ書きました。
リーディングプログラムに所属していたので、これまで申請書や報告書を書いた経験があったことと、話の流れが固まっていたので何とかなりましたが、その経験がなければまず完成すら無理だったなぁと思います。
2.学振申請書の準備
準備と言っても、何したら良いのよって感じですよね。
1. まずは、研究室の過去の学振に通った人と落ちた人の書類を集めましょう。
もし、自分がラボで初めての申請者だった場合は、大学の学振支援センターを頼りましょう。
過去の学振を閲覧できることもあるので、そういったサポートがあるか確認してみましょう。
とにもかくにも、書き方と合格不合格の差分を知ることが大事です。
2. 次に、先生との相談を必要としないところから書いていきます。
まっさらな状態より、ある程度埋まっている方が『あとこれだけだ、頑張ろう』と思えるので、とりあえず書けるところは埋めていきましょう。
書く内容が決まっていない人は、研究業績や自己評価から、
内容が決まっている人は今までの結果から書いていきましょう。
3. できるだけ早く先生に相談して、申請内容を決めましょう。
3.学振申請書を書く!
さて、先生との話合いも終えました。
あとは書いて、修正されて、直して、修正されての無限ループ∞です。
頑張っていきましょう。
◎読みやすさに一工夫
書き方はラボや個人の好みがあると思うので、私がここで強調したいのは、
読みやすさです。
審査の先生方は一度に複数の申請書を審査します。
ニッチな研究している人は特に、読むのに苦労する文章はまともに読んでもらえないと思った方が良いです。
「読んでみようかな?」と思わせるために、私が気をつけたことは、
1. 文章を短くする
👉端的に書くことを心がけましょう。
一つの文に入れる情報量を多くしすぎないように。
2. 主語と述語はきちんと書く
👉当たり前ですが、何がどうなのかはストレスなく理解したいものです。
3. 文章中に下線を引く
👉そこだけ読めば大意が伝わるようにしました。
4. 申請書の両端は隙間をあける
👉端から端まで文字を詰めるとめちゃめちゃ読みにくいので。
5. 文字は小さくしすぎない
👉読む人が頑張らなくても読めるくらいにしましょう。
私は本文は10.5、レジェンドは9、図の中の文字は8ポイント程度にしました。
6. 視覚情報を入れる
👉図は積極的にいれましょう。
私は「これまでの研究状況」に4つ、
「これからの研究背景」に1つ、
「研究目的・内容」に3つ、
「年次計画」にも1ついれました。
✨他の研究者の方からのアドバイス ✨(190202追記)
ツイッターで読みやすい申請書についてたくさんのコメントをいただきました!
合わせて参考にしてみてください☺
・文字サイズは11や12ポイント (pt)が良い(老眼の先生方は10.5 ptが読みづらい)
・段落内の行間を1 ptくらい詰めて、段落間を少し開ける
・改行した後にもう一度改行する
・各項目の見出しの行間を0.2-0.5 ptにしてぱっと見でわかるように
・左右余白は広めに
・キーワードを太字、下線で強調も
必ず先生や学生の人に読みやすいかどうか聞いてみましょう!
文字サイズについては、「苦労なく」読めるかどうか教授に確認しましょう!
◎印刷する
必ず印刷して紙の状態で確認しましょう!
文端のガタガタや誤字を見つけたりするのには、紙媒体の方が見つけやすいです。
◎業績に自信がない人へ
私の業績は、
・英文論文 ファースト1報
・日本語総説 1つ
・学会発表(ポスター) 国際1、国内3
・特許1つ
のみです。
論文のIF(インパクトファクター)は4ないくらいですし、リスト化するとあまりに寂しいので、学会発表には先生が発表して自分の名前が入っているものも含めて、無理やり3つにしたほどです。
業績に自信がない場合は自己評価でアピールしましょう。
書き方は色々あると思いますが、私は「研究職を希望する動機」で、
・研究することの意義
・目指す研究者像
・専門分野の重要性(←個人的にはこれ大事かなあと思います。)
・自分の研究テーマにおける熱
をアピールしました。
また、ESを書くのが得意な他分野の友人に内容を確認してもらいました。
自己評価の書き方は以下の記事にまとめています。
よかったら参考にしてみてください。
4.おわりに
審査するのは人です。
国のお金を研究に充てるかを審査する際には、研究内容だけでなく、審査する人の立場に立って書けているかどうかも重視されていると、私は思います。
最後に、諸々の締め切りにはくれぐれも注意して、頑張ってください!
質問や相談は、
・コメント欄
・匿名で質問できる質問箱 (https://peing.net/ja/4dei7)
・twitter(https://twitter.com/4dei7)のDM
でお問い合わせください。
✨ブログ紹介✨ (190207 追記)
学振まとめ記事です。
実際の申請書を閲覧できるサイトや、他の方の学振関連記事についても記載されていますので、是非こちらのブログも参考にしてみてはいかがでしょうか。