でぃぶろぐ

生物系の博士就活・研究生活・英語勉強法について

とある企業研究者のとある1週間

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こんばんは、でぃです。
久しぶりの投稿です。

 

私が就活していた頃、いくつかの企業のHPで「研究者のある日の1日」が載っていました。大体が1日分の記載だったと思うのですが、他の日も見たいなぁなんて考えていたことがあります。

 

そこで!来週から5日間毎日、私の仕事の様子を書いてみたいと思います
とある企業の、とある研究員の5日間ではありますが、何かの参考になれば嬉しいです。

 

【目次】

 

月曜日

【7:30】
ポットでお湯を沸かすことから1日が始まります。
この後メールチェックと、今日のスケジュールを確認。

 

そういえば…いつぞやの就活面接で、「ラボに来て最初に何をしますか?」と聞かれ、おそらくメールチェックですとか、細胞の様子を見ます、などが一般的なところを、「挨拶します!」と元気よく答えて笑われたのは良い思い出。

 

さて!最近Pythonを使った解析を始めました。
先週も社用パソコンでの動かし方を先輩が解説してくれたのですが、環境設定がなかなかうまくいかず。
この週末も自分で色々いじってみたのですが、どうにも解決できない部分があったので、先輩にヘルプメールしました。すぐに返信をいただけたので、早速試してみます。

 

【お昼ご飯】
Pythonの環境設定についてはなんとかクリア!けど、その後の動作が全然通らない。デスクでお昼ご飯を食べながら試行錯誤。

 

【15:00】
やっとfigを表示するまでできたぞ!
(今日これしかやってないな…)
もっと色々いじってみたかったけど、事務から経費処理について訂正依頼が入り、雑務が始まる。

 

そういえば、と個人で進めているテーマについて、私とは違う専門の同期に相談
1人で進めるよりも断然速いですし、自分では考えもしないアイデアをもらえるのでとってもありがたい。

 

【18:30】
明日の自分へ指令を出して退勤!

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火曜日

【7:10】
最近早朝出勤にハマってます。
昔の上司が「だ〜れもいないこの時間に、誰にも邪魔されずに仕事を進められるのが好きなんだよね」と言っていたのをふと思い出します。

 

午前中は画像解析を進める。100サンプルを短時間で解析したいけれど、時間がかかりそう、なんとかならないかな。
そうこうしてる間に、昨日投げた請求書処理が大量に返ってきた。
なんでこんなことしないといけないんだと思いながらも1つ1つ申請を進める。
その間のデータ入力などは派遣さんにお願いしました。

 

【お昼ご飯】
今日はデスクで先輩と。いつか叶えたい将来の生活について語る。
先輩はほしい外車があるらしく、すごく楽しそうに話してくれたのだけど、車、めちゃくちゃ高い!

 

【12:30】
画像解析がうまくいかないので、業者に問い合わせ。
やりたい解析と、すでに試したことをまとめてメール。

 

【14:00】
明後日の社内会議について打ち合わせ。このツイート投稿から何度か経験させてもらっているのですが、全然慣れないし、毎回めちゃくちゃ緊張します。

 

 

【16:00】
急遽決まった明日のチームミーティングに向けてデータをまとめる。
テーマの方向性とデータの妥当性について共有してほしい、とのこと。

 

【18:30】
明日の自分へ指令を出して退勤!

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水曜日

 

今日は後輩と朝ラー!
出社前のラーメン…背徳感///

 

【8:15】
午後のチームミーティングで共有するデータの解析をゴリゴリ。

 

【お昼】
ご飯を食べながらゴリゴリ。完全には終わらないながらもアウトラインはできたぞ・・・。

 

【14:00-16:00】
上司と先輩から建設的な意見をもらうことができた。自分のテーマの進め方がまだまだ未熟なので、親身にアドバイスをいただけるのがとってもありがたく、1人で抱え込まなくて大丈夫だと思える。今後は社外の専門家の方にも相談しつつ進めていくことに。

 

【16:00】
Pythonでうまく解析できなかった部分について先輩に相談。

 

【16:30】
不完全燃焼だけど予定があったので今日はおしまい。
明日の自分、がんばれ!指令を出して早めに退勤!

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木曜日

【7:50】
午後に通訳業務があるので、午前中にやることを済ませる。
依頼していた解析のデータが返ってきたり、また新しく依頼したり。
会社に入ってから自分が手を動かすことが減ったなあと感じます。

 

【12:45】
リモート会議スタート!以前の会議では喉が渇いたり、頭が回らなくなってしまったので、今日はお茶を1Lとブドウ糖を持参。準備は万端。

いつもは、①日本語の発言をペンでメモ→②頭の中で要約→③わからない英語は必死でぐぐりながら英訳、の流れでやっていたのですが…
みなさん長く話されるのでメモが追いつかない&要約を考えていると聞き逃しそうになってしまい、毎度ギリギリで通訳していました。


今日、途中からPCでメモを取って気づいてしまったのです。
『これGoogle translateにメモすれば良いんじゃ…?…?!』
ということで、①Google translateでメモ&要約&英訳→②変なところを直しながら英訳(音読?)にしてみたのですが、聞くことに注力できるおかげで、余裕をもって重要な部分を正確に伝えることができました!
ありがとう、Google!

同時通訳の方はGoogleなしでこれやってるなんて、本当に、本当にすごい。
会議は無事に終了!会議内容も充実していて色々な意味で勉強になりました。

 

【18:00】
明日の自分へ指令をだして退勤!
今日は同期とランニングしてきました!

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金曜日

【9:00】
今日は在宅。今週は頑張ったのでゆるゆるday。
近々行われる社内研修に向けて、事前課題をやりながら自分のキャリアを見つめ直す。
煮詰まったら、出社している先輩にお願いごとをしたり、社内イントラ(社内情報が載っているHPのようなもの)を確認して、社内ニュースに目を通す。論文掲載された研究内容を読んで、やる気レベル、あがる。

 

【お昼ご飯】
同期とオンライン雑談会をしながら。
コロナ前だったらやってなかったかも。

 

【午後】
外部の先生に相談するための資料づくり。
締め切りが直近の資料をまとめるのに在宅って向いてますよね。
論文読んだり、figにまとめたり。
来週完成させて上司に報告しようっと。

 

【15:00】
早あがりしてこれから遊びます!
来週の自分に指令を出して退勤!

 

私の1週間、いかがでしたか?
みなさんの研究の仕方、働き方と全然違ったかもしれませんし、意外とこんなもんかって感じだったかもしれません。もしよろしければコメントいただけると嬉しいです!
自分でも色々と気づきがあったので、来週記事にまとめようと思います。


1週間お疲れ様でした!
良い週末をお過ごしください。

 

質問箱📫:https://peing.net/ja/4dei7
Twitter🕊:https://twitter.com/4dei7

新規プロジェクトを立ち上げる際のポイント

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でぃです。

企業研究者3年目になり、去年までとは違うチームに異動になりました。
現在のチームでは、新規テーマの立ち上げを行なっていて、課題探索から始めています。
また業務以外では、有志で新しいことを始めていて、新規事業の立ち上げに絡むことが多いこの頃です。

どれも0ベースからのスタートで、今だんだんと動き始めているところなので、
ここらで新規プロジェクトの立ち上げ部分でうまくいく(軌道にのせられる)ポイントについて備忘録がてらまとめます。

 

【目次】

 

 

1.  とにかく調べる

新規プロジェクトで立ち上げの際に、ある程度やりたいことを決めたらとにかく調べてみるしかありません。これまでどんなことが知られているか、やられているか、網羅的に調べてみます。

その際注意すべきことは、手を広げすぎないことです。初めは着手するポイントを定めるために色々な可能性に手を出してしまう時期があると思います。それらに均等に時間を割いてしまうと深掘りできないばかりか、進捗紹介の際に話が飛んでいるように聞こえたり、軸がないのかなと思われてしまいがち。

なので、ある程度調べたら自分の中で2、3に焦点を絞っていくのが良いと思います。

 

2.  とりあえずやってみる

特に有志のプロジェクトで痛感したことなのですが、自分が想像して「あ、無理そう」「ある程度やったら頭打ちになりそう」って思ってしまったが最後、私は動けなくなってしまいます。考えるより行動してみる派の私ですが、それでもある程度の壁を感じてしまうと足が止まってしまいました。

チームでやっていたからこそ良かったことですが、そういう時に私よりも行動してみる派の子が先に進んでくれたり、私よりも考える派の子が別の方法を考えてくれたり、自分とは違うタイプの人がいたおかげで、その時とは違う方法で目的に向かって前に進むことができました

止まるのではなく、やってみる・考えてみることが大事だなと思った次第です。

 

3.  周りを巻き込む

仕事でやるにしても、有志でやるにしても、巻き込みは有効です。

企業では自分の意思に反して、お金がない、他に注力してほしいということが出てきた際に、上層部がテーマをストップすることがあります。ですので、仕事で新規テーマをやる場合、例えば他部署を巻き込んでおくと、上も簡単にやめろと言えなくなります。あとは偉い人が推進している内容に寄せておくと、テーマ切りに合わずに安定的に進めることができます。

ただ、この方法は欠点もあって、他部署と一緒にやっていると他部署の賛同を得ないといけなくなったり、意見を盛り込む必要がでてきたりするので、この辺はバランスが大事かなとも思います。

 

また、有志で何か始めるをやる際に一番難しいのって自分たちのやる気を維持し続けることではないでしょうか。その際にも、チーム以外のところと早めに協力体制に入れると、身内だけのなあなあなプロジェクトにならず、メリハリがつきます。チームメンバーだけでは得られない価値が生まれたり、この人がやってくれた部分を無駄にしないようにしようと思えたり、良い効果が生まれます。

 

4.  賛同を得る

これはうまくいかなかった時の反省点から得られた視点です。周りの賛同を得にくいテーマは推進するのが難しくなります。特に目的の部分については「いいんじゃない」と思ってもらえた方が良いです。

仕事だと、目的を理解してもらえるとアドバイスがもらいやすいですし、有志でやる際にも周りから支援されやすいです。「1. とにかく調べる」とつながりますが、賛同を得る際にはデータがあると良く、論文を紹介したり、数字で示したりすると、「想像や個人的意見ではないのね」と納得されやすいです。

 

 

今日は新規事業立ち上げの際のポイントについてまとめてみました。

この数ヶ月仕事やプライベートでの協働が多く、これまでとは違う世界をたくさん見ることができて、充実した毎日を過ごしています。

いつか「事業を成功に押し上げる編」がかけたら良いな。

 

 

【実技試験】第36回 2級実験動物技術者認定試験

こんにちは。でぃです。

先日受けた実験動物技術者の実技試験の内容を紹介します。

一次試験についてはこちらの記事をご参照ください。

 

www.phddei.info

 

 

今年は例年とは違い、動物を使わない多項選択肢式、記述式の筆記形式でした。

これまでは記述式の問題を実際の動物で、試験官に説明しながら解答していたようです。 ※2022年からは、また実技試験再開されているようです

今回は1時間で選択式10問と記述式5問を解答しました。

一部うろ覚えですが、提出された問題は以下の通りです。

 

【選択式】

①マウスの色と名前の組み合わせで正しいものを選択

②シリアンハムスターの写真→名称選択

③膣垢的発情期を示す写真を選択

④金冠剪刀の写真→名称選択

⑤ラット解剖胸腺の写真→名称選択

⑥ラット解剖盲腸の写真→名称選択

⑦代謝ケージの写真→名称選択

⑧ビニールスリーブの写真→名称選択

⑨げっ歯類の雄雌判別

⑩耳パンチ15番の写真→番号選択

 

【記述式】

①マウスのケージ交換の際の留意点 4

②ハムスターのケージ交換の際の留意点 4

③ラットの経口投与の留意点 6つ

④マウスの腹腔内投与の留意点 4~6?つ

⑤スナネズミの扱い方の留意点 3つ

 

対策には先日紹介したこちらの参考書と、記述式対策には日本実験動物協会が刊行している「基本的動物の取扱い」が役に立ちました。

 

 

先日無事に合格しました☺︎

これから受けられる方も頑張ってください!