でぃぶろぐ

生物系の博士就活・研究生活・英語勉強法について

企業での私の研究実情:実際会社入ってどう?

 こんばんは、でぃです☺︎

 

最近、組織編制等で自分の進路について考える機会がありました。

大学だと教授が変わることはありますが、

組織自体が大きく動くことはないので新鮮な気持ちです。

その辺りについてもまた記事にしたいと思います。

 

さて今日は、

「実際会社入ってどう?」

という会社の人、共同研究先の方、大学の後輩、家族や友達に

この1年でよく聞かれた質問にお答えします。

 

【目次】 

 

 

1. テーマについて

まず、大学の時とは全く違うテーマに配属になりました。

いつか人の健康に携わりたいと思っていた私には、

アウトプットが人、という企業での研究はとても面白いです。

 

今は2つのテーマを持っていて、

1つは先輩が着目する分子の新しい作用機序の解明

もう1つはデータを渡され、私の裁量で着目する分子を決めて、

好きに進めて良いという自由にやっていい研究です。

 

テーマ以外でもやりたいことがあれば自由に提案できますし、

ダメな場合でも何らかの解決案が出るまでディスカッションしてくれます。

アングラの研究も可能で、

先輩の場合はこっそりやっていた研究が、現在重点テーマになっています。

想像以上に自由度が高く、大学にいた頃よりも自分で研究を進めている感が強いです。

 

先週の記事にも書きましたが、私は会社に入ってから、

自分がやりたいと思う研究をやらせてもらえています。

自分が目指す方向と会社が目指す方向の近さは、

やりたいことをやるために、会社選びに重要なポイントだと改めて感じています。

 

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2. 企業に入ってよかったこと

もちろんお金を十分もらえるし、

土日・祝日は完全休暇できちんと休めるということもありますが、

 

常々感じるのは、

一緒に働く人ってやっぱり大事だったな

ということです。

 

 

以前の記事で、大学ではこれからも一緒に働きたいと思える人に出会えなかったということを書きましたが、

私は研究室で結構メンタルをやられてしまっていました。

 

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会社に入って、周りの気持ちを考えながら話す人に囲まれて気づいたことは、

一緒に働く人は自分のパフォーマンスを大きく変えるということ。

 

①質問/相談しやすい。

無駄に悩むことがない。

本当に考えなければいけない必要なところに時間をかけることができます。

 

②発言しやすい。

どんな意見も”聴いて”もらえるので自分からアイデアを発信することができます。

大学でも”聞いて”もらえてはいましたが、

「良いアイデア」を「タイミングよく言うこと」が条件だったので、

発言頻度は低かったと思います。

 

③アイデアを思いつきやすい。

博士課程に行けば自分で考えることは当たり前だと思われるし、

そうでないといけないのでしょうが、

大学にいた頃は自分で自由に考えることに

無意識に蓋をしてしまっていたことに気づきました。

相談・発言しやすい環境は思考を自由にすることを知りました。

 

 

3. 会社に入って悪かったこと

書類仕事がままあることと、実験時間が限られてしまうことです。

特に動物実験の申請書や試薬の発注、ライセンス関係は

面倒くさいと感じることもありますが、

一度慣れてしまえばあまり負担になることはありません。

 

実験時間については、基本的には決まった時間帯で実験するよう言われています。

でも土日でも研究室は空いているので、研究室に来ている人もいるようです。

 

私の場合は大学と違ってしっかり休みがとれるおかげか、

平日のパフォーマンスがあがりましたし、今のところは平日の残業で十分です。

 

4. 結論

私の場合、素晴らしい同僚や上司に恵まれて、

結果的に最高の研究生活を送っています。

アカデミアで研究していた時もそうでしたが、

自分が好きな研究で仕事ができることはとても幸せです。

 

企業での研究について質問のある方は、

コメント欄や質問箱からお気軽にどうぞ☺︎

 

質問箱📫:https://peing.net/ja/4dei7

企業でやりたい研究ってできるの?

お久しぶりです! でぃです。

 

2年前の博士就活中、企業で働くことにあまり良い印象がなかった私は、

就活しながらも、これでいいのかなあと思っていました。

今日は過去の私に答えるつもりで書いてみようと思います。

 

 

当時の私が企業で働くことに対して持っていたイメージは、

組織の中で歯車として働く駒」です。

やりたくないことでも我慢してやらなきゃいけないんじゃないのって。

 

 

でも、『やりたい研究』ってなんでしょうか。

みなさんは答えを持っていますか?

 

【目次】

 

 

(ここでは基盤研究についてお話します)

1. そもそも企業研究=利益追求なのか

 

企業の研究は利益追求がベースというのは良く聞く話です。

開発研究だとなんとなくイメージできますが、基盤研究でさえも、

ある程度結果の予想がつくものをやっているのかなあとか。

私はイメージだけで利益追求型の研究ってつまらなさそう、と思っていました。

 

でも実際会社に入ってみて思うのは、企業の基盤研究スタンスは、

これまでにない商品に繋がる(かもしれない)研究、ということ。

それって研究費の申請書で、社会的インパクトに必ずといっていいほど書いていた、

(かもしれない)=「新薬につながる」「食糧増産につながる」とあまり変わらないと思いませんか

 

確かに、本当に実現可能なのか、というところは大学で研究していた時よりも

深く聞かれますし、根拠を求められます。

しかし結局大学でも企業でも、可能性を提示してあげないと、

上は研究を進めるかどうかの判断ができず、お金を投資できないわけです。

 

そういうわけで、企業研究は利益追求ベースというのは間違いではないですが、

大きな抵抗を感じる必要はないのかなと思います。

 

2. やりたいことが決まっている人へ

自分で明らかにしたいことがある人へ

もしも明らかにしたいことが明確にあるのなら。

まずはアカデミアの研究分野で研究拠点を探すことをお勧めします

 

企業はそれを明らかにするために研究しているのではなく、

新たな製品につながるか、開発する意味があるかを目的に研究しているからです。

そうでない=お金にならないと判断されれば、テーマごと廃止になることは往々にしてあります。

 

ポスドクを採用している企業もありますし、自分の中で期限を設ける必要はあるとは思いますが、

焦って今企業を選ぶこともないんじゃないかなと、個人的には思います。

 

 

3. 研究ならある程度何でも楽しめる人へ

私はこのタイプでした。

好きな研究分野はあるけれど、基本的にどんな研究でも楽しめる。

研究分野を深めたいと思って院を変えましたし、それは今でも携わっていたい分野です。

ただ、自分で明らかにしたいことを答えろと言われると難しかったと思います。

 

入社して、私はこれまでとは全く違うテーマに配属になりましたが、

新しい分野で最先端の研究ができることは嬉しく、面白いです。

やりたい研究ができるか、という答えにもつながりますが、

 

新しい知識を増やし、会社の方向性を合わせて考えることで、

自分が取り組みたい課題・やりたい研究が見えてきますし、実行可能です

 

 

結論

会社の方針や方向性とある程度合致していれば、

企業でもやりたい研究、できると私は思います。

 

そのためにも、会社との相性は大事です。

自分は何がしたいのか、何のために研究をしているのか、

自己分析を必ずしましょう。

 

大事にするものや目指す方向が同じであれば、

自分と会社の意見が一致しやすく、研究しやすくなります。

思っていたよりもずっと、企業での研究は楽しいですよ。

 

私個人の例を交えた企業での研究についてはこちら👇

 

 

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就活解禁、指導教員への報告

こんにちは、でぃです。

この記事では「先生とどのように就活の話をしましたか?

という質問に答えます。

 

研究室や教員によって変わると思うので、

一例として参考にしてください。

 

 

0. 就活の現状を教えてあげる

最近は就活の時期が毎年変わり、ついていくのが大変ですが、

先生方は我々以上に就活について全く知りません

 

・いつ頃就活が始まっていつ頃終わるのか、

・就活ってどんなことをするのか、

・どのくらい就活に熱をいれないと決まらないものなのか、

あらかじめ先生に伝えて、心構えをさせてあげましょう。

 

私は事前に就活のハードルをあげておいたので、

先生方にも『就活は◯月までは終わらないんだな、就職するのも大変だな』と

ある程度理解してもらえました◎

 

1. いつ、どのように伝えたか

私はD2の11月、就活を始める直前に言いました。

アカデミアと迷っていることは既に伝えていたので、

どちらにするか決められなかったので、とりあえず就活することにしました」と伝えました。

 

ちなみに先生の機嫌が良い時を狙って話しに行きましょう。

機嫌によって賛否が変わることは大いにあり得るので・・・。

 

2. 反対されたか

私の場合反対はされませんでした。

ただ、無断で欠席することは避け、全て予定を伝えた上で、

空いている時間は数時間でもラボに来ていました。

 

就活を理由に欠席報告もせず、長期に休んで研究室のことを全くしない学生もいましたが、

かわいそうなくらい冷たくあしらわれていました。

就活の後には学位論文が待っていますので、先生との関係は悪くならないように配慮した方が良いかと思います。

 

参考になれば幸いです☺︎

就活解禁後は以下の記事を参考にしてみてください。

 

dei.hateblo.jp

  

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